calantheの風景

谷町四丁目の日々の風景。

朽木小川



2日程、大阪に戻り用事を済ませて、新しい場所に戻る。
湖西道路から鯖街道に入り、ガソリンスタンドの手間の橋を渡る道が、新しい場所へと続く道。
数日続いた雨のおかげで、川は増水しているけど、水は透明だ。
勢いよく流れる川も、川自身を讃えているようで素晴らしい。
細い道に入ると、帰ってきたなぁという実感が湧いてくる。
それと同時に、心が躍る。
深い山の間を、水は流れる。
ただそれだけなのに、素晴らしいと感動する。

数日前に、娘から泣きながら電話がかかってきた。
泣いているので話がよく分からなかったけど、
少し辛そうに感じた。
でも、大丈夫だよ。そう言ったら、大丈夫なんかじゃないと言われ電話を切られた。
切られてからも、でも、大丈夫だよと思った。
楽しいことばかりの毎日なんて、あるのかもしれないけど、それはそれで窮屈な気がする。
楽しい時は、笑ったらいいし、
悲しいことがあっら、泣いたらいい。
それが、生きているということ。だと思う。
ただ、目の前に山があったら、川が流れていたら、
その悲しみは、もしかしたら、少し違う悲しみに感じるかもしれない。
山があると、楽しみも、大いに違う楽しみになるだろう。
山も、川も、何も言わない。
何も言わないのに、こちらは、いつも何かを感じる。
側にいても、遠くにいても、
見守るということは、きっとそういうことなんだと思う。
いつでも、どんな時でも、大丈夫だよと言えることはできるだろうか。
何が大丈夫って、大丈夫なもんは、大丈夫なんだよ。
大丈夫って言われたら、もう大丈夫になってるでしょ。ということ。

初めてだった道が、いつもの道に変わった日。

今日も川は水を讃えて、山は緑深く。
それだけで最高の1日。




  1. 2020/07/15(水) 22:02:06|
  2. 小風景

閉店しました



6月末までオープンの予定でしたが、5月末で閉店することに致しました。
ご予定くださっていた方には申し訳ございません。

セールのものもほぼなくなりお店もスッキリしました。そうしていく中、新しい場所へと気持ちが前に前にと向いていると、今の場所を開けていても仕方がないなぁと思ってしまいました。

新しい場所は、山の中です。
目の前に、とても綺麗な川が流れています。

明後日から、新しい場所つくりがはじまります。
古い納屋を解体して、仕事場につくりかえ、何度も何度も手を加えられた古い母屋を、建てられた当初の姿に戻して、生活の場を整えて。
完成するまで長い時間がかかるでしょう。
ただ、いく先には、ゆっくりとした時が流れています。
ずっと変わらず目の前を流れている川は、ずっと変わらず目の前を流れているのでしょう。
そのことに一目惚れです。
川の音を聴きながら仕事をするという夢がはじまります。

皆さまお世話になりました。





  1. 2020/06/03(水) 21:01:37|
  2. 小風景

お店



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写真が綺麗じゃななのが残念ですが、大きな木の板の鉋がけができました。
幅1mの板を削る機会は、この先あるかどうか分からないくらい貴重な体験でした。
木肌はキラキラとし、波のように流れる木目を手でなぞり、木はいいな。やっぱりいいなと思いました。

大阪市内の真ん中に引っ越してきて、もうすぐ3年になろうとしています。
2年と少し、日々生活していく中で、気持ちも変わりはじめました。

6月末でお店を閉店致します。
お店を構えるということを止めようと思いました。
ものをつくることは、これからも続けます。
ただ、お店はなくてもいいかなと思った次第です。

仕事場も引っ越します。
次は、山の麓。目の前に川が流れています。
ほんとうは、天川村にいきたかったけど、いい場所にまだ出会えませんでした。
それは、次の楽しみに。もう少し待つことにしよう。

という訳で、お店に展示してある家具をセールしようと思います。
2階にはつくったキッチンもあり、それも手放そうと思います。

とは言っても、世の中は緊急事態宣言が出ており、皆さま自粛されていると思います。
そんな中でも、なにか家具が欲しいなと思う方がおられましたら、ご連絡ください。
最後のお店なので、できることなら、お店でお買い物して欲しいです。

ご来店優先で、大放出します。



  1. 2020/04/19(日) 22:09:01|
  2. 小風景

木の向くままに


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木の向くままに

ここに幾つかの杉の木があります。
丸太のままの木、鋸で四角に切り揃えた木、斧で引き裂いた木たちがあります。

木は根を張り大地から水を得て、葉からは二酸化炭素を吸い込み、酸素を吐き出し、大きくなります。
ここにある木の幾つかは、ひと月前に材木になったものもあります。
木がどれくらいの水を含んでいると思いますか。
木に手を当ててみると、まだしっとりとしています。
持ち上げようとしても、ずっしりと重く動きません。重さの80%が水分なのです。
木は、たくさんの水を飲み、蓄え、大きくなります。

昔々、鋸という道具がまだない頃、人々は斧、楔、ちょうな、そういう道具を使い、丸太から板に、柱へと加工しました。
たっぷりと水を含んだ木に斧を振りかざすと、表面から水が溢れ出ます。
生きていたんだ。そう思える瞬間でした。

木の塊の上に、年輪と呼ばれる輪が幾つもあります。
この輪一本は、木が一年成長した証です。
1,2,3,4,…50…80…90…100… 年輪を数えるとその木の年齢がわかります。
年輪をもっとよく見ると、東西南北もわかります。この時期は雨が多かった。暑かった。寒かった。
そんなこともわかります。

大きな木という絵本の中で、木は、人間のために、実を与え、枝を与え、幹を与えます。
そうして最後は、切り株となった木に座ることができました。

大昔から、木と人とは深いつながりがあります。
今でこそ、身の回りには、いろんな素材でできたもので溢れていますが、
昔は、みんな木でできたものでした。


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昨日、大阪市内にある幼稚園の作品展に特別展として参加しました。
たくさんの杉の木を並べて、子供たちや大人たちに、触ってもらい、座ってもらい、木の中を見てもらう、そんな展示でした。

子供達は、高さの違う木たちの上を飛び回り、手を当てて冷たいを言ったり、年輪を数えたり、
持ち上げようとしたり、押してみたり。
キャプションを読んでいただき、子供と一緒に木に触れる大人たち。

そんな風景を見ていると、なんだか美術館で展示しているような、そんな気分になりました。

短い時間の中でしたが、とても有意義で、気持ちの良い時間でした。
見ていただいた皆さま、このような場を提供してくださりました幼稚園の皆さま、ありがとうございました。

そんな中でも、木はいつも静かでした。
いつもと変わらないその姿、やっぱり木が好きです。



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  1. 2020/02/03(月) 18:32:58|
  2. 小風景

森森と




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朝早く吉野へ。
音のない雨の中、大峰山の麓には、ほんの少し雪が残っていました。
雨が止む頃には、山は霧で覆われ、ぼんやりとした白い世界に変わっていきました。

不透明な世界。
静かな世界。

ほんの数分間、それは神秘的でした。

透明な森、稜線。

こんなものをつくってみたい。
そう思ったひと時でした。


今年もどうぞよろしくお願いいたします。






  1. 2020/01/07(火) 21:52:31|
  2. 小風景
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